昨年発行された、ジャズ史上画期的な名著『 リー・コニッツ ジャズ・インプロヴァイザーの軌跡 』について、一般社団法人 日本舞台音響家協会の機関紙「Stage Sound Journal」で紹介されました。
ジャズアドリブの真実に迫る!
この記事文中にて、私、鈴木学がこの著作を推薦した文章が引用されました。概略は「ジャズ・アドリブ中のプレイヤーはどのようにソロを生み出しているのか、ジャズ史上初めて明らかにした名著、云々」といった内容です。
この本は、これからもジワリジワリとその存在価値が認識されていくことと思われます。巷に出回っているジャズアドリブの学習書と言えば、十中八九音楽、ジャズ理論、コード・スケールセオリーの仕組みを解説しているか、ジャズ的なフレーズの扱い方が紹介されているか、どちらか若しくは、両方を組み合わせた内容となります。しかし、実際にアドリブに挑戦したことのある人なら、誰でも同意下さるでしょうが、それらの要素だけでは、ジャズアドリブは生み出せません!
肝心なのは、プレイヤー自身がどのように考えてアドリブに臨んでいるのか?ジャズアドリブプレイを具体的にどのような行為とみなしているのかです。残念ながら、この点について、詳細に秘密を解き明かす資料は、今までに存在してきませんでした。ジャズアドリブを志す者にとって最大の問題を解き明かした初の著作、それが『リー・コニッツ ジャズ・インプロヴァイザーの軌跡』なのです。
信じる者は救われる!
今回、個人的に親しくしている、日本を代表するジャズ舞台音響家さんを通じて、本著作が音響家協会の機関誌に掲載される事となりました。別件でお会いした際に、この本の話を伝えたところ、すぐさま、この本の価値をご理解いただき、即購入、内容についても大変興味深くご覧いただいたとのことです。
何が言いたいかというと、ジャズとかかわりを持つ者、例えば舞台音響家さんにとっても、この本は画期的であるという事なのです。プレイヤーの頭の内をうかがい知ることで、よりよい舞台音響を実現しようという姿勢には、心から頭が下がります。
だからこそ、舞台に上がる者は、より深く音楽、ジャズについて思考を深め、演奏の真実に迫るべく精進を重ねる必要があると思うのです。そのための参考資料として、この本はとてつもない有効なものです。私自身、もしも20年前にこの本と出合っていたら、間違いなく音楽家人生が変わっていただろうと思います。皆さん『 リー・コニッツ ジャズ・インプロヴァイザーの軌跡 』、是非読んでください。心からお勧めします!