今日、近所の鶴舞公園に撮影散歩に出かけたら、園内は金木犀の甘い香りに包まれていました。
彼岸花の季節もおよそ中盤、秋も深まり過ごしやすい季節となってきました(という割には名古屋の残暑は厳しいですが...)。
タンギングが気になる
さて、公園を散歩していると、時折サックス(サクソフォン)の練習をしている人に出会います。まあたいていの方は、失礼ながら相当微妙なレベルで演奏されているので、かえって聞こえてきても気になりません。むしろ微笑ましく思います。
しかし、今日練習されていた方は、結構巧みに吹けているのに、タンギングが異常なほど強調されていて、非常にもったいない・・。気になって仕方が無かったです。
話しかけてアドバイスしようかとも思ったのですが、カメラをぶら下げてしゃがみ込みつつ、彼岸花の周辺をうろうろしているオッサンが、いきなりサックス奏法について話しかけてきたら、まあさぞかし不審に思われるだろうという事で自重しました。
ジャズっぽいタンギング?
(特に日本の)サックスの世界では、「ジャズっぽく、ロックその他ポピュラー系のサックスっぽく演奏するためには、タンギングを強く、強調して発音すべし」という俗説が定着しているようです。その結果、異常なほどタンギングの発音を強調する人が多数を占めています。
ハッキリ発音するのと、強調しすぎて割れた音で発音するのは全く異なります。ジャズポピュラー系のサックス演奏時、発音の際大切なのは「ハッキリと発音する事」です。そうしないと、リズムセクションの演奏中の音に対して、サックスの音の存在感を出せません。
それを曲解した結果、とにかく強く発音すべしとなってしまっているのが現状です。
確かにクラシック系サックス演奏と比べたら、ポピュラー系では若干強めのタンギングをすることになります。しかしだからといって、タンギングの度に聞き苦しい雑音を発してしまってはいけません。
ジャズ・ポピュラー系のサックスでは大変に幅広い表現を用いますから、時にはあえてタンギング音をノイジーにして、激しく荒いムードを出すこともあります。そこまでノイジーではなくても、通常のタンギング音よりは発音を強めて、アクセント表現をすることもあります。つまり、強いタンギングはどちらかと言えば限定的に用いる奏法なのですね。
タンギング=アクセントではありませんよ!
もしも、全ての音に対して強く激しいタンギング表現を用いていたら、アクセント表現が欲しい時にはどうするのでしょうか?あえてノイジーな音を出したい場合は?むしろ、ジャズ・ポピュラー系サックス演奏では、こういった表現を用いたいからこそ、通常はハッキリと発音しつつソフトな音色のタンギングをマスターする必要があるのです!
タンギング=ノイズ、タンギング=アクセントではいけません。単調な表現しかできなくなってしまう上、コンサートなどでマイクを使う際にも、音が割れやすくなってしまったり、割れないように音量を下げられてしまったりされがちです。
ジャズ・ポピュラー系サックス演奏、技術上の最大のポイントはタンギングです。鈴木サキソフォンスクールでレッスンを受講いただければ、タンギングのテクニックを完全にマスターできます。気になる方は是非、お問い合わせください!皆様の来校をお待ち申し上げております!